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息詰まる投手戦に終止符を打ったのは、ついにやってくれました期待の若手筆頭、田村でした。今季はこれまで11試合中10試合に出場機会をもらい、打率こそ2割ですが非凡なセンスで長打を放つ場面もあり、ヒーローになるのは、いつかいつかとファンをやきもきさせていました。
ついにヒーローとなる決勝打を放つシーンを振り返ってみましょう。
0-0の9回、先頭の小園が好投の西勇輝からゲラへの代わりばな、初球インコースに食い込むスライダーをうまくライト前へ運びました。
続く4番堂林は3割5分3厘とリーグ2位の高打率にもかかわらず、送りバントを命じた新井監督・・・勝利への執念を全員に伝える意図もあったのでしょう。堂林は、それほど上手でないバントを見事初球で決めます。
そして新井監督は、スーパーキャッチで大瀬良を助けた久保を下げ、セオリーどおりに代打松山に賭けます。
しかし初球から全球打ちに行った松山でしたが6球続けファールとなり最後はインローに沈むスライダーに空振り三振と期待に応えられませんでした。
2死2塁となり、ここで登場する田村俊介に誰もが祈ったことでしょう。「ここで打ってくれたら9回ウラは栗林で締めて勝てる。頼む打ってくれ!」と
田村は初球から積極的に振りにいってボール気味のインコース低めのスライダーを空振り。2球目は逆サイドのスライダーを見送ってボール。
1B1Sとなった3球目でした。155キロの高めに来たストレートを見事に捉え、前進守備を敷くセンター近本の頭上を越えるタイムリースリーベースヒット!
レフトスタンド、ベンチ、そしてTVやラジオで応援していた全国のカープファンが待ち望んでいた田村の活躍に歓喜した瞬間でした。
しかし鋭い振りですよね。本人は「ちょっと詰まっっていた」と言っていましたが、センターオーバーですからね。ヒーローインタビューも初々しく微笑ましかったですね。
今度はマツダスタジアムでの初お立ち台に期待しましょう。
大瀬良、島内、栗林で完封リレー
先発の大瀬良はよかったですね。7回90球を投げ4安打5三振無四球無失点。秋山や久保のファインプレーに助けられた場面もありましたが、要所要所でシュートやフォークなど多彩な変化球を投げ分け阪神打線をきっちり抑えました。
8回登板の島内は痛快でしたね。会沢の老獪なリードにより、木浪・前川・近本を僅か9球で三者凡退に仕留めました。まさか全球チェンジアップとは・・・木浪2球目ショートゴロ、代打前川3球目セカンドゴロ、近本は、必ず150キロ超のストレートが来ると待っていたでしょうね。完全に裏をかき4球目をボテボテのサードゴロ。ナイスリードでした。
ベンチで控えていた坂倉も勉強になったことでしょう。
最終回は守備固めに入ったセンター上本のファインプレーに助けられましたが、3番ノイジー、4番大山とも空振りの三振に切って取ってゲームセット。今季の栗林はフォークが戻ってきたようで安心して見ていられますね。
ここまでの11試合を振り返ると今季の投手陣は大きく崩れる事がなかったですね。最多失点は6点で、あのDeNAとの開幕2戦目危険球退場により緊急登板を余儀なくされた河野が打たれた試合でした。その他の試合では救援も含め、どのピッチャーも安定していたと思います。
だから、あとは辛抱して投げ続ける投手陣のために野手陣が点を取りましょう。ホームランがなくてもいいんです。田村のように胸のすくようなタイムリーヒットは、もちろん嬉しいですが、前の試合のように内野ゴロの間の1点も大事。とにかく1点1点取ることにこだわりましょう。そうすれば自然と勝ち星が増えていくでしょう。
と言いつつ、たまにはホームランも見たいぞ!がんばれカープ!!