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打席に入った瞬間からどこかヤケ気味の匂いがした。
当てに行くのか振り切るのか。どっちつかずのスイングが続いてボールが外野に飛ばない。
昨シーズン、セリーグの首位打者と最高出塁率の2冠をとったショートが開幕から打率1割1分4厘という数字に沈んでいた。しかも23打席連続で無安打。
カープにとってこれは単なる個人成績の話じゃない。
打席で暴れる小園 内田順三氏が見抜いた不振の正体
デイリースポーツのウェブ評論家として解説した内田順三氏は
小園の状態についてこう語った。「彼の悪い時は打席で暴れるよね」。
内田氏はかつて鈴木誠也を育てた打撃コーチとして知られる。
現役選手の打撃フォームを見る目は単なる観察眼ではない。どこに力が入り、どこが崩れているかを、体の動きから読み取ってきた人だ。
その視点から見るといまの小園の悪癖は明確らしい。「ソフトボールでいうスラップ打法のような走り打ちとなり、軸足でしっかり振り切っていない」という。
チームが苦しい状況だとどの打者も「何とかしなければ」という気持ちが強くなる。
ところが内田氏はそれが逆効果だと見ていて、「もっと脱力感を」と指摘した。力みすぎると動作が大きくなりステップ幅も広がって逆にミートできなくなる。
打てない時ほど力を抜くというのはわかっていてもできないことで、それがプロの壁でもある。
小園海斗が首位打者を取った昨シーズンは、対DeNA戦で打率2割6分9厘を記録しており特別苦手な相手ではなかった。
昨年4月の対戦では打率3割1分3厘と好調な滑り出しも見せていた。
むしろ春先のDeNA戦は得意にしていたくらいじゃろと思っとっただけに、今シーズン序盤の横浜での2連戦でノーヒットに終わったのは余計に重くのしかかる。
1本が変えた空気 それでも不安は消えていない
でも光明がなかったわけじゃない。
14日の中日戦でスタメンを外れた翌日の15日にスタメン復帰した小園は、6回1死2塁の場面でマラーの初球ストレートを左中間へはじき返した。
26打席ぶりの安打は同時に貴重なタイムリーヒットでもあった。試合後に小園は「遅くなりましたが、1本出てよかった」と言った。
内田氏はあの打席について「しっかり振り切っていた。あのスイングをしていればいいものが出てくる」と評価している。
ただ、1本が出たからといってすぐに安心できるほどこの状況は甘くない。今シーズンのカープは14試合で6勝8敗、得点43はリーグワースト。
チームが点を取れない苦しさは小園だけの問題ではないけれど3番を打つ選手がこの数字では、打線の起動力が生まれない。
それに昨シーズンも5月には打率1割8分5厘まで落ちる時期があった。今年も同じ波にのみ込まれないかという不安は正直まだ拭えていない。
脱力で振り切れれば体は動く。だがチームが負け続ける中でその感覚を保つのは言葉ほど簡単じゃないんよ。
だからマツダスタジアムでのDeNA3連戦はひとつの試金石になる。
昨シーズンのホームでの成績を振り返ると小園のマツダスタジアムでの打率は3割4分8厘。球場別では断トツに高い数字で地元の声援を背にすると体がほぐれるのか、スイングにのびやかさが戻ってくる傾向がある。
2024年には対DeNA戦で東克樹を相手に打率5割超えの大当たりを見せたこともある。データだけで語るのは好きじゃないが、小園とDeNA、小園とマツダスタジアムという組み合わせには何かが重なる手ごたえがある。
内田順三氏は「カープでは野村謙二郎と姿が重なる選手。トリプルスリーも狙える実力がある」とまで言い切った。誠也を育てた目が、そう見ているなら、これはただのお世辞じゃない。
あの左中間への初球打ちを、小園は忘れていないはずだ。今夜のマツダスタジアムで、あのスイングがもう一度出てくるかどうか。
リベンジというよりは本来の自分を取り戻す3連戦としてきょうからの試合が始まる。


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