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DeNA 6 – 1 カープ
マツダスタジアムの空気がいちばん重たかったのは、8回裏だったかもしれん。
1死満塁、打席には佐々木泰。前の日とまったく同じような場面で、まったく同じようにショートゴロを転がし、今度は6-4-3の併殺。スタンドから漏れたため息が、夜風にのってバックスクリーンの方まで流れていくようじゃった。
きのうの試合は、今季初の4連勝がかかった一戦だった。先発は中6日の栗林。ところが初回、先頭の度会にライト前を許し、続く牧にレフトへの二塁打を浴びて、いきなりノーアウト二、三塁。筒香とエンカーナシオンをなんとか打ちとって2アウトまでこぎつけたものの、宮崎には2-2から左前に運ばれて2点を先制された。
8月に入って栗林が登板した4試合、すべて序盤に失点しとる。今季の初回失点は合計11。全28失点の約4割が初回に集中しとるという、ちょっと異常な数字じゃ。
コントロールのよさが裏目に出る栗林の苦悩
栗林本人も「1巡目はずっと課題」と認めとる。ほいじゃが、認めとるだけでは数字は変わらん。
問題の根っこは、栗林のコントロールのよさそのものにあるんじゃないかとわしは思う。制球力があるから、ストライクゾーンに丁寧に集めてしまう。丁寧に集めるから、バッターに配球を読まれやすい。とくに初回は相手打線がベンチでじっくり映像を見て、狙い球をはっきり決めて打席に立ってくる。そこへ読みどおりの球がくれば、そら打たれるじゃろう。
試合後、栗林は「2ストライクからもっと厳しくいかなきゃいけなかった。決め球はもっと投げ切らなきゃいけない」と猛省していた。新井監督も「大事にいき過ぎている。もっと楽な気持ちで入った方が良くなるんじゃないか」と投手コーチに伝えたことを明かした。
2回から5回までは立て直して無失点に抑えただけに、もったいない。6回に筒香にスタンド中段へ15号ソロを叩き込まれ、7回は戸柱にセンターへタイムリー二塁打。あの打球は大盛が追いついたように見えたが捕りきれんかった。「油断していたわけではないが…。あれはない」と大盛自身も悔いた一打で、傷口がさらに広がった。そのあと牧に2点タイムリー二塁打を浴びて1-6。栗林は6回2/3を8安打6失点でKOされた。
先発転向1年目の壁は厚い。ほいじゃが、栗林にはそれを越える力がある。もっと大胆に、もっと不器用に投げてもええんじゃないか。コントロールのよさを「まとまり」ではなく「荒れ球の中の精度」に変える意識がいまの栗林には必要じゃと思う。
佐々木泰よ 数字は正直に語っとるぞ
打線も打線で、DeNA新人左腕の片山に6回2安打1失点7奪三振と完全に抑え込まれた。チェンジアップに翻弄され、ほとんど何もできんまま中盤を終えた。
ほいじゃが、わしがどうしても言いたいんは佐々木泰のことじゃ。
きのう8月26日の試合では、8回ノーアウト満塁でショートゴロを打った。本来なら完全にダブルプレーのコースだったが、DeNAの宮下がトンネルして2点が入り、勝ち越しにつながった。結果だけ見れば「決勝打」の場面じゃが、中身はショートゴロじゃ。
そしてきのう27日。8回1死満塁、5点ビハインドとはいえ、ここで一発出れば流れが変わる場面。結果はまたもショートゴロ。今度は相手も2日連続でエラーはしてくれん。6-4-3の併殺で、チャンスは一瞬で消えた。
佐々木泰の今季成績を見てほしい。打率.261、73安打。数字だけ見れば悪くないように映る。ほいじゃが、ホームランはわずか4本、打点はたったの13。得点圏打率は.183しかない。ドラフト1位で長距離砲として獲った選手の数字としては、正直に言うて寂しすぎる。
同じ試合でスタメンマスクをかぶっとった持丸を見てみい。打率.206で佐々木泰より低いが、本塁打6、打点18。出場機会は佐々木泰より少ないのに、ホームランも打点も大きく上回っとる。持丸のほうがよっぽどチームに得点をもたらしとるという、情けない現実がそこにある。
佐々木泰に足りんのは、力の抜き方じゃろう。チャンスの場面になると体がガチガチに固まっとるのがスタンドからでもわかる。二塁にランナーがおると.120、満塁では.000。この数字がすべてを物語っとる。脱力して、バットを自然に振り抜く。それだけのことが、いまの佐々木泰にはできていない。メンタル面の強化を、首脳陣には本気で取り組んでほしい。
46勝61敗4分、最下位のまま8月が終わろうとしとる。3位DeNAとのゲーム差も広がった。それでも、チームにはまだシーズンが残っとる。
栗林は壁にぶつかっとるだけで、壊れたわけじゃない。佐々木泰だって、素材は間違いなくええ。あしたもマツダスタジアムで試合がある。ため息のあとに深呼吸して、また応援する。それしか、できることはないんじゃから。


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