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オリックス 2 – 5 カープ
午前中から降り続いた雨がマツダスタジアムの内野を濡らし、試合開始は1時間遅れの14時30分になった。
空を見上げながら「今日はやれるんかの?」とため息をつく時間が正直いちばん心臓に悪い。
じゃが、雨雲が薄くなりはじめた頃、カープ打線はしっかり目を覚ましとった。
2回、先頭の坂倉が中前打で出塁するとそこから打線がつながる。
2アウト満塁の場面でマウンドに立つ岡本が打席でも仕事をした。
オリックス先発・宮國のボールを見極め、押し出し四球で先制点をもぎ取る。
これがプロ初打点じゃ言うんじゃから、持っとるとしか言いようがない。
続く名原もしっかりボールを選んでこれまた押し出し。宮國は完全に制球を見失うとった。
菊池の一振りが試合を決めた2回の猛攻
そしてこの日いちばんの歓声は2番・菊池が打席に入った場面で起きた。
なおも2アウト満塁、カウント1-2からの一振り。左翼線を破る2点タイムリーツーベースが飛び出してスタンドがわっと沸いた。
菊池は試合後、「打ったのはスライダー。たまたまバットに当たるところにきました。当たってくれてよかったです」と話した。
たまたま、言うてもねえ。ここぞの場面でバットが出るのがこの男じゃろう。
打率は.232と数字だけ見りゃあ寂しいけど新井監督も「今年はボールがよく見えているように見える」と評しとるように打席の中身が違う。
この回だけで一挙4得点。宮國は2回途中でマウンドを降りた。
打者一巡の猛攻で雨の鬱陶しさなんか吹き飛んでしもうた。
岡本駿 投げるたびに大きくなる23歳
4-0で迎えた4回、オリックス打線が反撃に出た。山中の三塁強襲タイムリー、紅林のライトへの犠牲フライで2点を返される。一気に流れが傾きかねん場面じゃった。
ここからの岡本がほんまに見事だったわ。
5回は3者凡退。6回は2アウトから走者を2人背負うたが紅林をサードゴロに仕留めた。
テンポよく腕を振り、4点リードの重みを自分の力で守り切ろうとする姿が頼もしかった。
3回までは無安打投球。4回に崩れかけても、そこで踏みとどまれるのが岡本の成長じゃろう。
結局7回を投げて被安打4、失点2、奪三振4。自己最長タイの7イニングを堂々と投げ抜き栗林、森下に並ぶチームトップタイの4勝目を手にした。
新井監督は試合後、「もう言うことない。本当にナイスピッチングだった。投げるたびに成長している」と目を細めた。
ほんまにその通りじゃと思う。プロ2年目の23歳が、いまこのチームのローテーションを支えとる。
しかも4回の打席では左前にプロ初安打まで放っとる。
投げて、打って、四球を選んで打点も稼いで。なんともまあ、欲張りな日曜日の仕事ぶりじゃった。
8回には代走の辰見が盗塁を決め1アウト三塁の場面をつくった。
新井監督が 「あれだけ警戒されている中で決めるのは本当にチームにとってなくてはならない存在」 と語った足の速さがここでも効いた。
そこから大盛がセンター前に落ちるタイムリーを放って5-2。あの1点で最終盤の空気がぐっと楽になった。
8回ハーン、9回森浦とつないで試合終了。2時間55分の試合を32,309人のファンが見届けた。
5月23日、24日の中日戦以来、実に2週間ぶりの連勝。
交流戦は4カード目にしてようやく初めてのカード勝ち越しを決めた。借金は10に減った。正直、数字だけ見りゃあ威張れるもんじゃない。
けど、勝ち方がええんよ。先発が試合をつくって、打線がつながって、足でかき回して、リリーフが締める。
きょうの野球は、カープがやりたい野球そのものじゃった。
9日からは敵地ベルーナドームで西武との3連戦が待っとる。交流戦は残り7試合。
まだまだ苦しい道のりじゃが、連勝して日曜の夜を迎えられるこの気持ちよさは格別じゃ。
月曜の朝、ちょびっとだけ足取りが軽うなるんがええんよ。


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