マツダスタジアム今シーズン最終戦 カープ選手は粉骨砕身がんばりました!?

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阪神の胴上げ阻止した3選手

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阪神 4 – 6 カープ

近本のゴロがファーストミットに収まった瞬間、胸のどこかで突っかえていたものがスッと消えた。

勝った。目の前での胴上げを止めた。

マジック1で乗り込んできた阪神を相手にマツダスタジアムの本拠地最終戦。チケットは完売、32,431人。

スタンドを見渡せば黄色いユニフォームも目立つ土曜日の昼下がりだった。

2024年は巨人に、2025年は阪神に目の前で優勝を決められてきた。3年連続だけは勘弁してくれ。

そんな切実な思いを抱えたまま、10月の日差しの下で14時のプレーボールを迎えた。

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森下の先制打と 3回の嵐

2回裏、先に空気を変えたのはカープだった。

2アウトから森下がセンター前に弾き返し、石原もレフト前に続く。

ここで打席に立ったのが1番の中村奨成。カウント1-2から食らいつき、ライト線へタイムリーツーベース。

森下が一気にホームを駆け抜けて先制点が入る。マツダスタジアムが湧いた。

ただ、そこからがこのピリピリした試合の怖いところだった。

3回表、先頭の坂本がフルカウントからレフトスタンドへ同点ソロ。8番打者の一発で空気が変わった。

1アウトを取ったあと森下翔太にヒットを許し、中野も出塁して2アウト1、2塁。

ここで佐藤輝がバットを一閃、打球は右中間のスタンドに吸い込まれる39号3ランホームランで1-4。

スタンドの勝ちを確信した黄色い歓声がマツダの空を覆った。正直、テレビの前で声が出なかった。

このまま持っていかれるのか。あの光景が、また繰り返されるのか。

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末包の3ランが すべてを変えた

でもこの試合、ここからが違った。

3回裏。カープの攻撃は2アウトから。佐々木泰がサードファウルフライ、佐藤啓介が空振り三振。

普通なら、この回はもう終わっている。ところが2アウトから石原が食らいつき、勝田もつないで走者がたまっていく。2アウト1、2塁。

打席には末包昇大。

今季は開幕から2軍暮らしが続き、9月18日にようやく1軍に上がってきた男だ。ここまでの打率は.158。数字だけ見れば正直苦しい。

才木が投じたストレートに、末包のバットが振り抜かれた瞬間、打球は快晴の空に高く舞い上がった。

レフトスタンドに飛び込む同点の2号3ランホームラン。

「逆転された後のチャンスだったので、自分の仕事をしようと思って、思い切り振り抜きました」

末包のコメントは短かったけれど、あのスイングにはそれ以上の言葉が詰まっていたように見えた。

佐藤輝明の3ランに末包の3ランで返す。きっとベンチの空気が、あの一発で完全に変わったんだろう。スタンドのカープファンが、もう一度息を吹き返した瞬間だった。

4回から7回まで、スコアは動かなかった。4-4のまま、じりじりと回が進んでいく。

阪神も才木のあとを神宮、セベリーノ、岡留、木下とつないできて簡単には崩れない。

カープもターノック、遠藤がゼロで抑える。8回表、大瀬良が森下、佐藤輝明、大山を含むクリーンナップを三者凡退に切って取ったとき、流れがこちらに傾いた気がした。

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8回裏 ドリスの隙と中村奨成の一打

8回裏。カープの攻撃。先頭の石原が送りバントで走者を進め、代打ファビアンがライト前ヒットで出塁する。

ここで辰見鴻之介が代走に出た。代走盗塁の日本記録を持つ男の足が一塁にある。

それだけでマウンド上のドリスにプレッシャーがかかっていたんだろう。暴投。辰見が一気に三塁まで進む。

1アウト3塁。打席は中村奨成。

カウント2-2からの5球目。センターへ弾き返した打球は詰まりながらもポトリと芝生に落ちた。辰見がホームに滑り込むで5-4。勝ち越し。

中村奨成はこの日5打数3安打2打点。2回の先制打に続いて、この勝ち越し打。この男がきょうの主役。

さらに2アウト1、3塁から坂倉がライト前にタイムリーを放って6-4。ダメ押しの1点が、ほんとうに大きかった。

9回表、マウンドに上がったのは森浦。球審の判定に苦しみながらも、木浪を空振り三振、代打の前川をセカンドゴロ、そして近本をファーストゴロ。

最後の打球が一塁に収まったとき、マツダスタジアムにカープファンの大歓声がどっと弾けた。

3時間38分の激闘。阪神の胴上げを見なくてよかったという安堵がじわりと広がっていくのを感じた。

試合後のセレモニーで、新井監督はマイクの前に立った。

「今年1年間、グラウンド内外で皆様に多大なご心配とご迷惑をおかけしたことを、おわび申し上げます。申し訳ありませんでした」。

帽子を取って頭を下げた指揮官に、スタンドから拍手が返ってきた。

そして「我々カープは来シーズン、生まれ変わります」と続けた言葉が、秋の空に響いた。

数字だけ見れば苦しいシーズンだったのは間違いない。グラウンドの外からも胸が痛くなるニュースが届いた。順位表を見たくない夜だってあった。

それでもきょう、マツダスタジアムは満員だった。その32,431人の前で、カープは3ラン返しで食らいつき、8回に逆転し、目の前での胴上げを止めてみせた。

6日からの甲子園にはまだ不安が残るけれど、きょうだけは素直に安堵していい。

この1勝が長いシーズンの最後にくれた小さな光みたいなものだと思う。

あしたは神宮に移動してヤクルト戦。首都圏最終戦、関東のカープファンに勝利を届けてほしい。

カープファンは無双する栗林良吏をもう一度見たいんじゃ。

3年連続でアレを見るのはイヤなんだよね 信じてるよ新井貴浩
新井監督が本拠地最終戦を前に3年連続の眼前胴上げ阻止を誓った。「3年連続は見たくない」そりゃそうだ、こっちだって見たくない。でもこの一言を、新井監督の口から聞かなきゃいけないところが今のカープの現状だ。きょう午後2時からはじまるカープの本拠地・マツダスタジアム最終戦。チケットは完売。本拠地最終戦で、よりによって阪神のマジックは「1」。負けても引き分けても、あのグラウンドで阪神の選手たちが連覇の歓喜に沸く。そんな光景がちらつく土曜日の昼下がりなんて、たまったもんじゃない。あの言葉の奥にあるもの新井監督のコメントは、短いけれど重かった。「いろんなことがありましたけど、ファンの方にも良い試合を見てい...

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