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巨人 1 – 11 カープ
8試合連続で2点以下。4月のチーム打率は.199。もうどうやって点を取るんか、ほんまに忘れたんじゃないかと思うとった。
それがどうじゃ18安打11得点。東京ドームに詰めかけた4万2千の観衆の前でカープの打線がほんとうに、ようやっと息を吹き返した。
3回2アウトから菊池がレフトへ弾き返す先制タイムリー。フルカウントからの一打じゃった。
なかなか点が入らんチームにとってこの1点がどれだけ貴重だったか。
続く坂倉がライトへ走者を迎え入れるタイムリーツーベースを放って、0-2。
じわっと空気が変わりはじめた瞬間をわしはテレビ越しにちゃんと見とった。
坂倉の3ランが東京ドームの天井を突き抜けた
5回、1アウト一二塁。打席には4番の坂倉。
巨人先発の則本の初球、低めのストレートを完璧に捉えた打球はライトスタンド中段へ一直線に飛び込んだ。確信歩き。バットをそっと置いてゆっくりダイヤモンドを回るあの姿にどれだけ胸がスカッとしたことか。
「いいスイングができました。またチャンスで回してもらったので、みんなをかえせて良かったです」
試合後の坂倉の言葉は4番としての責任感がにじんどった。
打率1割台で苦しんどった男が2号3ランを含む4打点。重い扉をこじ開けたのはやっぱりこの男じゃった。
同じ5回には7番に下がったドラフト1位ルーキーの平川蓮がセンターへタイムリー。開幕戦以来の適時打で6-0。
打順を下げたことで楽に振れたんじゃろう新井監督の采配がきちっとハマった回じゃった。
床田の気合と持丸の涙が混じった夜
打線だけじゃない。この試合の骨格を作ったのは間違いなく先発の床田じゃ。
8回を投げて被安打わずか3、失点1。118球、今季初勝利。6回2アウトまでノーヒットに抑えた。
途中で打球が体に直撃するアクシデントがあってもマウンドを降りんかった。
ヒーローインタビューで 「めちゃくちゃ痛かったんですけど、気合で投げました」 と笑った床田の顔を見てこっちまでほっとした。
「やっと勝てたんでほっとしてます」。開幕投手を任されながら白星がつかず、前回登板も8回2失点で援護なし。ずっと床田の背中にのしかかっとった重荷が、ようやく降りた瞬間じゃった。
新井監督も 「トコに勝ちがついたということは本当によかったと思います」 としみじみ語っとった。
7回にはバッテリーを組んだ持丸が2アウト一二塁からライトへ適時打を放ってプロ初打点を記録した。入団7年目。猛打賞までつけて 「シンプルに打ち返すことを全打席でできた」 と振り返ったけど、あの打った瞬間の表情は忘れられんじゃろうな。
9回にはさらに佐々木のソロと矢野の1号3ランが飛び出して11-1。矢野は「チャンスを大事にという思いで練習からやっている」とコメントしとったが、守備で魅せる男のバットからあんな打球が出るとは思わんかった。
324日ぶりの2桁得点はベテランから若手まで全員で叩き出したもんじゃ。
新井監督は 「小園にしても、サクにしても、ここ数試合を見ていても底は抜けたかなと言っていたので」 と手応えを口にした。
38歳の秋山と36歳の菊池を1、2番に据え小園と坂倉を3、4番に戻し、若手を下位で思い切り振らせる。
このオーダーの組み替えが見事にかみ合った一夜じゃった。
8勝14敗1分、セ・リーグ5位。順位表だけ見りゃまだまだ苦しい。けど324日ぶりの2桁得点はただの大勝とは違う。
あれだけ沈黙しとった打線が目を覚ましたという事実が大きい。ゴールデンウイークの9連戦はまだ始まったばかりじゃ。
きょうは接戦でもきっちり勝ってこの勢いがほんものだと証明してくれ。
床田が気合で投げ抜いた夜の熱をチーム全体で今晩の試合へつなげてほしい。


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