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カープ 0 – 2 ソフトバンク
9回を終えてヒット1本。たったの1本じゃ。
みずほPayPayドームのスコアボードに並んだ0の列をなんべん数え直しても結果は変わらん。
交流戦4連敗。借金は2桁の10に膨らんだ。
5月に借金10いうのは2012年以来14年ぶりの屈辱でしかも楽天と並んで交流戦の最下位。
きょうの金曜の夜、仕事終わりにスマホで速報を追いかけとったカープファンはどこかのイニングで画面を閉じたくなったはずじゃ。わしもそうじゃった。
0-0で耐えとる間はまだ息ができたが、2回に先制されてからはずっと水の中で息を止めとるような苦しさじゃった。
玉村の粘りが報われんかった夜
先発の玉村はようやっとった。ほんまによう投げた。
相手は近藤、柳田、山川、栗原と並ぶパリーグ屈指の強力打線。
毎回のようにランナーを背負いながら7回を6安打2失点にまとめた。109球の粘投じゃった。
2回、柳田に二塁打を打たれて1アウト三塁。山本祐大のショートゴロの間に1点を失った。
続く3回、1番の正木にバックスクリーン左へ運ばれた。これが痛かった。正木は1軍復帰後12試合連続安打と絶好調で、144キロの真っすぐを完璧にとらえられた。
それでも玉村は4回以降を無失点でしのいどる。崩れてもおかしくない場面を何度も切り抜けた。
「全部の試合で先制されている。そうなるとやっぱり勝てない。3人で抑える回がずっと少ないので、野手にリズムをつくれていない。
しっかり反省して次に生かしたい」と試合後に語った玉村の言葉は、自分を責めるものばかり。
防御率1.59の左腕に、これ以上なにを求めるんかと思う。報われんかったのは打線のほうじゃろうが。
たった1本の二塁打がこの日のすべて
大関の前にカープ打線は沈黙した。今季3連敗でファームに落ちとった左腕が、この日は別人のように腕を振ってきた。
交流戦では通算で負けなしという「交流戦男」の本領をよりによってカープ相手に発揮せんでもええじゃろうに。
9回1安打無失点、3年ぶりの完封。見事いうしかない、悔しいけど。
カープが記録した唯一の安打は、4回1アウトから菊池が放った二塁打。これだけじゃ。
36歳のベテランが意地で食らいついた一打にベンチもスタンドも一瞬だけ前のめりになった。
じゃが後続の坂倉、モンテロが倒れて三塁すら踏めんまま終わった。あの二塁打の瞬間だけがきょうのカープのすべてじゃった。
4試合ぶりにスタメン復帰した小園は無安打。「いい感じに捉えても、相手の正面になった打球も多かった」とコメントしとるし、約1カ月ぶりに1軍へ戻ってきたファビアンも2打席続けて捉えた当たりがレフト正面を突いた。
新井監督も「捉えた打球が正面に行ったり、相手のいいプレーでアウトになったり、そういうのもあった」と振り返ったがチーム打率.172で交流戦最下位という数字は不運だけでは説明がつかん。
チーム全体の打率は.213。セ・リーグで断トツの最低打率じゃ。防御率2.92は立派な数字なのに、投手陣の頑張りを打線が殺しとる。
きょうの試合はその構図の縮図みたいなもんで見とって胸が詰まった。
みずほPayPayドームではソフトバンクに8連敗。2018年以降、この球場で勝てとらん。試合時間2時間26分。あっという間に終わった。あっという間に負けた。
観客39,977人の大半はホークスファンじゃろうが、あの完封劇を見せられた少数のカープファンの心中を思うと同じ赤い血が流れとる身として辛い。
交流戦はまだ14試合残っとる。「まだ始まったばかりなので」と新井監督は言うた。
そうじゃまだ始まったばかりじゃ。
じゃけど正直なところ4連敗の重さはファンの足腰にくる。期待しては裏切られ、それでも期待してしまうのがカープファンの業みたいなもんで、あしたもまたスマホの速報を開いてしまうんじゃろう。
玉村が自分を責める必要はない。打てんかった打線が奮起するしかない。
1本でええ、あと1本が出れば流れは変わる。
そう信じて博多の夜を越えるしかないんじゃ。


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