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楽天 0 – 2 カープ
107球。最後の打者がファーストゴロに倒れたとき、テレビ越しにガッツポーズ。
交流戦のビジターで8試合ずっと勝てんかったカープがやっと勝った。
森下暢仁、2年ぶりの完封。被安打わずか2。わしは何度も画面をのぞき込みながら仙台の空に向かって拝むような気持ちじゃった。
6月13日、楽天モバイル最強パーク。14時プレーボール。相手先発は防御率2.13の左腕、早川。苦しい交流戦の中でも、とりわけ嫌な相手じゃ。
じゃけど初回、カープ打線はいきなり動いた。1アウトから大盛がライト前に弾き返し続く菊池がエンドランで右前に運ぶ。
1アウト一、三塁。ここで4番の坂倉が早川のボールをライトへ弾いて先制点。
前日もタイムリーを打った男がきょうも仕事をした。
20人連続アウト 森下が楽天のバットを封じた107球
初回、先頭の平良に左前打を許したとき、正直ちょっとだけ嫌な予感がよぎった。交流戦のビジターで7連敗しとるチームを応援しとると、どうしても最悪の展開が頭をかすめる。
じゃけど森下は、そこから別人じゃった。
2番の黒川をライトポップフライ、3番の辰己をセカンドゴロ、4番のマッカスカーを空振り三振。
初回のピンチを凌いでからは、もうため息が出るような投球が続いた。
2回、3回、4回、5回、6回、7回途中まで。気がつけば20人連続アウトという数字がテロップに出とる。
楽天打線がまるで手も足も出んのよ。
7回2死でマッカスカーに左前打を許したが、それだけ。
9回まで投げ切って被安打2、奪三振7、四球1。107球の完封劇じゃった。2024年6月のヤクルト戦以来、2年ぶりの完封。チーム単独トップの5勝目。エースの称号は、こういう試合で取り戻すもんなんじゃろう。
坂倉とモンテロの連続二塁打 あの追加点がどれほど大きかったか
1-0で迎えた5回。この1点差がずっと重たくて、胃がきりきりした。2アウトランナーなし。ここからもう1点、なんて普通は期待しづらい場面。
じゃけど坂倉が、左翼線へ二塁打を叩き込んだ。あの打球が切れずにフェアゾーンに落ちた瞬間、思わず膝を叩いた。
そして続くモンテロが、センターオーバーの適時二塁打。
2アウトからの連続二塁打で奪った2点目は、森下にとってチームにとって、どれほど大きかったか。
この試合、カープは11安打を記録しとる。4回には満塁の好機もつくった。けど結局、得点は初回と5回の2点だけ。
あと1本が出んもどかしさは交流戦ずっと引きずっとるもんで、それでも勝てたのは森下の投球があったからにほかならん。
8回にはちょっとしたアクシデントもあった。2死満塁で名原が三遊間へ痛烈な打球をライナーで放ったが、二塁走者の野間の左太もも付近に直撃。守備妨害でアウト。
野間は後頭部も打って倒れ込み、トレーナーに脇を抱えられてベンチに戻った。
あれは見ていて心配じゃったが、追加点のチャンスも消えて複雑な気持ちよ。
ドラ1ルーキーの平川にも気がかりがある。大学時代を過ごした仙台で5試合ぶりにスタメン出場したが3打席連続三振。
さらに6回の守備から退いた。新井監督は試合後、「手首がということなので、検査待ちかな」と明かした。大事に至らんことを祈るばかりじゃ。
一方で明るい話題もあった。現役ドラフトで楽天から加入した辰見鴻之介が8回に代走で出場して今季15個目の盗塁を決めた。
古巣の前で走ってみせた男は「いつも通りうれしかったです。なんか変な感じです。いろんな感情がありました」と。その素直な言葉に、なんだかこっちまで胸が温かくなった。
森下はヒーローインタビューで 「仙台にもたくさんのファンの方がきているなと感じていたので、何が何でも勝ちたいなという思いで投げていました」 と話した。
ビジターのスタンドで声を枯らしとったカープファンにやっと勝ちを届けることができた。
交流戦の成績は3勝11敗1分でまだまだ苦しい。セ・リーグも5位のまま。借金も減っとらん。
それでもきょうの森下の背中には、なにか変わるかもしれんという希望があった。
107球で仙台を黙らせた右腕が、あしたへの扉をこじ開けてくれた。
長いトンネルの先にちいさな光が見えた気がする。


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