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数字だけを並べれば決して褒められた成績じゃない。
それなのに、なぜカープファンは彼の打席から目を離せないのか。
2026年の佐々木泰は、もどかしさと希望が同じ器に注がれたようなシーズンを歩んでいる。
佐々木泰の現状への偽らざる不満
正直に書くと寂しい、というのが率直な感想。
2024年ドラフト1位。高校通算41本塁打・大学通算12本塁打&全日本大学野球選手権連覇+MVP。
右打者のスラッガーとして、カープは佐々木泰を獲りました。
大学時代から「フルスイング」を信条に掲げ、首脳陣にも「泰の良いところは強く振ることだから、そこはなくすなよ」と言われ続けてきた男です。
それなのに、2026年9月18日終了時点で本塁打は5本、打点は21。
長距離砲として契約した選手の数字としては、いかんせん物足りない。
いちばん胸に引っかかるのは得点圏打率 .187という数字です。
チャンスで打てないというのはテレビやスタンドから見ていて最も歯がゆい場面。しかもこれは印象論ではありません。
二塁に走者がいるときは .143、満塁に至っては6打数0安打。本拠地マツダスタジアムでも .239と、チャンステーマで盛り上がるホームで打てないんです。
右投手に対して .208と苦しみ、投手の左右でこれだけ差が出るのも中軸を任せたい身としては気がかりです。
ただ、安打はしっかり積み上げています。88安打、打率は .259前後。コツンと当てにいくバッティングをしないのが救いです。
開幕直後は4番を任されながら不振で2軍に落ち、そこから7月26日以降は38試合連続で先発出場。
6月以降は3割前後をキープし対左投手は .324と打ち込んでいます。
「打てない選手」ではなく、「まだ中軸になりきれていない選手」。そこが、不満と期待が同居してモヤモヤする理由だと思います。
カープファンが今後佐々木泰へ求めるもの
カープファンが本当に欲しいのは100安打という数字そのものではありません。あとひと伸びスタンドに届かなかった打球がスタンドに届くこと。そして走者を還す一打です。
本人がこう語っていたのを覚えています。
「基本はホームランの打ち損じがヒットぐらいの感覚で打席に立っています」
なんと頼もしいことを言う選手かと当時は思いました。その理想に今の成績が追いついていない。
だからこそ、カープファンは待てるのだとも言えます。目指す方向がはっきりしている選手を応援しない理由はありません。
救いなのは飛距離そのものが伸びていることです。新井監督に言われて始めたウエイトトレーニングを、しんどくても毎日欠かさず続けた。
「単純に打球の飛距離が変わった」と本人も実感を語っています。
数字に出る前の土台が、確かにできあがりつつある。そこは素直に評価したい。本当言えば鈴木誠也くらいビルドアップしてほしい。
もうひとつカープファンとして強く感じるのは本人が
「チームが苦しい時に、1点がほしいときに、ホームランを打てる打者になりたい」と口にしていたことです。
この志の高さを結果で裏切ってほしくない。それが、今のカープファンの願いです。
チーム状況・チーム戦略を絡めた来シーズンへの展望
チームは苦しい状況にあります。セリーグ6位、勝率は4割前後。3年連続のシーズン負け越しも決まっています。
最大の課題は言うまでもなく得点力不足です。投手陣が踏ん張っても点が取れない。この光景を、ここ数年何度見たことでしょう。
新井貴浩監督は来シーズン続投するか不明ですが、カープ球団が掲げるのは「若手の成長を待つ」「投打の中心を育てる」という方針です。
裏を返せば補強で即席の答えを買うのではなく、自分たちの手で中軸を立ち上げるという選択です。
だとすれば、その中心に立つべき選手が佐々木泰であることは間違いありません。
来シーズンカープが浮上する条件はシンプルです。
佐々木泰が中軸としての数字を残すこと。5本塁打が20本になり、得点圏で打てるようになれば、打線の景色は明らかに変わります。逆に、そこが伸びなければチームのAクラスはないでしょう。
過度に悲観する必要はありませんが、彼の成長は来シーズンの順位と直結しています。そういう立ち位置の選手ですよ。
今シーズン残り15試合 佐々木泰に何を見せてほしいか
残り15試合。順位が大きく動くターンではありません。だからこそ、この期間は「来季への宿題」を解く場だと捉えたい。
ひとつ目は、得点圏での一打。走者を置いてからの打席で、四球でもエラーでも何でもいいから、とにかくチャンスで結果を出す姿を見せてほしい。
ふたつ目は、本塁打の上積み。二桁は難しそうなので5試合に1本として3本、合計8本塁打でフィニッシュをしてくれ、頼む。
そして三つ目は、100安打への挑戦。大卒2年目の野手が100安打を達成すれば、2013年の菊池涼介以来。
到達すれば大きな自信になるし、届かなくてもその過程で「全くダメな日がないように」と1試合1安打を己に課し続けた姿勢そのものが、来シーズンの財産になるはずです。
小園海斗は高卒3年目に134安打したけどね。
残り試合を「全部出たい」と語る姿には、若い選手の貪欲さを感じます。使われるだけではなく、自分から出続けようとする意思。ファンの心は、そういうところに向くものです。
そんなに気負わなくていい。打席でカチンコチンになるな。ただ、1打席・1球を大切にフルスイングしてほしい。それだけでカープファンは次の打席も見たくなるのよ。
カープファンというのは、どこか不思議な生き物です。
強い年も弱い年も、ホーム・ビジターにかかわらず球場に通い、同じユニフォームを着て、同じ愚痴をこぼし、負けても次の日にはまた応援しています。
選手が不甲斐ないプレーをしても、「次は頼むでぇ~」としか言えない。
犯罪を犯す以外は、不倫しても何があっても見捨てません。これは冗談半分、本気半分です。
それほどに、この球団と選手たちはカープファンの生活に染み込んでいます。
だから佐々木泰、期待に応えてくれ。応えてくれると信じている。
佐々木泰の打球がスタンドに届いた瞬間、マツダスタジアムの空気が一気に変わる。
その景色の中で「宮島さん」を唄うのが最大のストレス解消なんだよね。
来シーズンこそ佐々木泰がガッツポーズしながら胸を張って、ダイヤモンドを一周する姿をたくさん見せてほしい(20回以上ノルマ)。
そんな日が来ることをカープファンは静かに、そして熱く待っとるけーね!


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