宮島さんが何度も響いたマツダスタジアムの夜 森下暢仁意地の113球

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佐々木泰4号ホームラン

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阪神 1 – 6 カープ

10日ぶりの勝利、こんなに胸がすく試合があるもんかと思うた。

6連敗の最下位。25イニング連続無得点。

どん底のカープがようやく顔を上げた8月14日のマツダスタジアム、32072人の前で背番号18が右腕を振った。

森下暢仁。62日ぶりの勝利投手。8回113球、被安打5の1失点で5奪三振。

数字だけなぞっても伝わらん、この日の森下が放っとった気迫は。

初回、先頭の近本にいきなり打たれた当たりが二遊間を襲った。ショートの小園が横っ飛びでつかみ取るファインプレー。あのプレーで空気が変わったように思う。

森下も三者凡退でマウンドを降りベンチに戻る足取りが軽かった。

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森下の自援護ヒットが25イニングの沈黙を破った

0対0のまま迎えた2回裏。2アウト一、二塁で打席に立ったんは、9番の森下暢仁。相手は阪神のエース才木。

カウント1-1から高めのストレートに腕を畳んで振り抜いた打球がレフト前に落ちる。先制タイムリー。

チームとして実に25イニングぶりの得点を投手が自分のバットでもぎ取った。

塁上で力強く両手を叩き、拳を頭の上に突き上げた森下の姿がほんまにたまらんかった。

「とにかくバットに当たれと思って。あとは野手が打ってくれるだろうと思って打席に入っていた」 という言葉に気負いのなさと仲間への信頼がにじんどる。

その信頼に応えるように打線が続いた。

3回、先頭の菊池が才木の球をレフトスタンドへ運ぶ6号ソロ。

「良い風も吹いていてくれたし、結果的にいい追加点につながって良かったです」 と36歳のベテランらしい飄々としたコメントじゃったが、あのホームランで才木の表情が明らかに曇った。

4回、今度は佐々木がスタンド上段に突き刺す4号ソロホームラン。

「前の打席、チャンスでやられていたので、しっかりとやり返すことができました」

23歳の若いバットが、阪神エースの心をへし折りにいく。才木はこの回で降板、わずか4イニングでマウンドを去った。

首位チームのエースを4回で引きずり下ろすなんて、ちょっと前のカープからは想像もできん展開だわ。

森下暢仁の雄叫びがマツダスタジアムに響いた夏の夜

5回、2番手の門別から菊池が左前打で出塁し、ファビアンが右中間を破る適時三塁打。来日初の三塁打で、打った瞬間から三塁を狙うとった全力疾走がごっつうええ。「一生懸命走った」というファビアンらしい素朴な言葉がまた沁みる。続く坂倉のセカンドゴロの間に5点目。もうスタンドは「宮島さん」の大合唱で、何度も何度もあの歌声が響いとった。久しぶりじゃった、あんなに繰り返し歌えたんは。

得点を重ねてもらった森下のピッチングは、中盤以降さらに凄みを増した。4回、先頭から連打されてノーアウト一、二塁。ここで打席には阪神の強力中軸、森下翔太と佐藤輝。ふつうなら胃がキリキリする場面じゃが、この日の森下暢仁は違うた。森下翔太をショートゴロの併殺打に仕留め、佐藤輝を空振り三振。マウンドで吠えた姿に32000人が沸いた。

「リーグで強いチームに投げ勝つことができて自信になった」。お立ち台で「勝てて良かったです」とホッとした表情を見せた森下の言葉は、7月10日に5回6失点でプロ入り初の不調抹消を経験した男の実感じゃろう。ファームで投球と向き合い、打撃練習まで積んだ日々があの113球に詰まっとる。「打撃練習もしていたので、成果が出てよかった」と笑みがこぼれた。

8回にはモンテロの代打タイムリーでダメ押しの6点目。髙が9回を締めて試合終了。2時間45分、気持ちのいい夜じゃった。

新井監督は試合後 「今日のピッチングが彼本来の姿だと思いますので、また次も期待してます」 と語り、森下のファームでの日々にも触れた。

「ファームでしっかり追い込んできたと思う。彼にとってケガ以外で1軍をこれだけ長期間外れるのは初めてだったと思う。そこでまた感じるものもあったと思うし。マウンドですごくいい姿だと思います」

森下自身は 「一度は自分の居場所を手放してしまった。まずはそこをつかめるように。信頼してもらえるように、またやっていきたい」 と力を込めた。

順位表を見れば39勝57敗、最下位。

3位のDeNAとはまだ6ゲーム差ある。数字だけ見たら厳しいんは間違いない。

きのうのマツダスタジアムには確かに 「闘志」 があった。

小園の初回のダイビングキャッチ、森下の雄叫び、ファビアンの全力疾走、何度も歌った宮島さん。

ああいう試合を見せてもらえたら、まだ応援する理由はなんぼでもある。

「満員のお客さんの前で、いい試合お見せすることができたので、明日もいい日になるように頑張りたいと思います」 と新井監督は語った。

きょうの先発は斉藤優汰。若いエース候補がどこまで踏ん張れるか、初回から打線が援護できるか。

連勝すりゃあ、この夏はまだまだ熱いはずだ。

21年間最下位なしのカープを舐めてもらっては困るよ~秋山のライフワークに華を添える逆転ホームラン
中日 3 - 4 カープ負けたら最下位。その四文字が、マツダスタジアムの夜風にずっしりと乗っかっとった。2005年を最後に、21年間カープは最下位に沈んどらん。どんなにBクラスをさまよっても、そこだけは踏みとどまってきた意地がある。8月2日、後半戦最初のカード3戦目。28,045人が詰めかけたマツダスタジアムの空気は、期待よりも祈りに近かった。前日は1-7の大敗を喫しとる。きょう負ければ中日と順位が入れ替わりついにセ・リーグの底に落ちる。そんな崖っぷちで先発マウンドに上がったアドゥワが、3回5安打2失点でわずか60球持たずに降板した。3回、樋口にタイムリーを許し、サノーの犠牲フライで0-2。嫌...

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